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天気と歯周病

- 2017年7月号 -

大学時代、膝の靭帯を怪我してから寒い日や天気が悪い日にどうも右ひざが痛むという事はよくありました。
小田原は温暖な気候なのでこちらに来てからはほとんど気になりませんが、学生時代に寒い北海道や勤務で新潟にいる時などは結構感じていました。

 

これは私に限らず、天気が悪い日に古傷がうずくという事は、ある程度大きなけがをした方ならあるのではないでしょうか?

 

なぜ、このような事を書き始めたかというと最近「天候と歯周病の急性化」に関係かある可能性が発表されたからです。

 

(以下、引用)

岡山大学大学院医歯薬学総合研究科予防歯科学分野の研究グループが、慢性歯周炎が急性化するのは気象変化後1~3日であることを発表した。

同研究グループは「安定期にある慢性歯周病炎患者」述べ2万人を調査。

慢性歯周炎の急性症状を発症した症例(発症率1.87%)のうち、発症要因が歯科関連とは考えにくいケースに注目。「気圧低下(ないし上昇)の毎時変化が大きい」といった気象変化があった日の1~3日後に急性症状を発生しやすい事を突き止めた。

 

確か「バカの壁」という本にも書いてあったと思いますが、こういう調査の場合、実はこれ以外の原因が存在する可能性があり、必ずしも両者に因果関係があると結論づけるのは結構難しいと思うのですが、調査データが述べ2万人となると、やはりある程度の関連があるのでは?と考えます。

 

そのメカニズムに関してはまだわかっていないそうですが、気圧や気温の変化がホルモン分泌や循環器系に影響し、急性化の発症に関与していると考えているようです。

 

歯周病は40歳以上の罹患率が80%をこえる疾患です。

そうなると、今の天気予報の後に「今日の歯周病急性化予報です」といった予報がされる日も近いのかもしれません。

 

ただし、歯周病においては口腔ケアが絶対的な治療であり予防法となります。

日々のブラッシングによって、歯周病にかからないように、悪化させないようにすることが一番だと思います。

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