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歯を磨いていれば虫歯にならない?

- 2011年1月号 -

ほとんどの歯科関係者が「虫歯予防のために歯を磨くことは大切」と考えています。

ほんとでしょうか?

 

言葉が通じるぐらいの年齢に達した甥っ子に、「虫歯にならないためにどうしたらいいの?」と聞くと「歯を磨く~!」と返ってきました。素直な良い子に育っているようです。

 

ただ、昔からそう言われてきたから、盲目的にそう信じてきたのではないでしょうか?

実際、全く磨かない人は別として、歯磨きの回数とDMFT(要は虫歯や虫歯になった歯などの本数)との間には、統計的には何の相関性も見当たらないのです。

 

また、学生時代に読まされた?教えていただいた?論文で、なかなか興味深い論文がありました。

あいまいな記憶で申し訳ありませんが、要約すると、「ある成人に、半年間一切歯ブラシをさせないで、虫歯ができるかという実験に関する論文」で、条件としては、通常の食事に含まれる糖分以外をいっさい口にしないこと(要はおやつや間食はなし)。

半年後、特に虫歯が見つからなかったというものです。

 

勘違いされると困るので、改めて言っておきますが、もちろん歯磨きは大事です

歯周病に関しては絶対的に大切なものですし、口臭予防などに関しても同様です。

また、上記のことを書いておきながら、虫歯に関してもその役割は、大きいと私個人では考えています。

 

今回、伝えたかったのは、「歯磨きさえすれば大丈夫」と考えていませんか?という問いかけです。逆に、歯を磨いているのに、虫歯になると悩んでいませんか。

歯科医院で染めだしてもらえばわかりますが、意外と磨けていないことが分かります。

ハブラシをどんなに丁寧に行っても、たとえフロスや歯間ブラシを利用しても歯垢をすべて取り除くことは不可能に近いと考えます。

 

それゆえに、歯磨きと同時に、糖分の摂取制限や回数・時間、生活習慣等も実は虫歯予防にはとても大切なのです。

一度、見直してみてはいかがでしょうか?

 

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