歯科治療の寿命は?
- 2011年2月号 -
治療した歯が何年もっているか考えたことがありますか?
歯科治療は、他の科と比べ、ある意味、特殊な分野となります。例えば、虫歯ができて歯を削って詰め物をするなり、銀歯をかぶせるなりして、治療が終わったとします。その歯は、健全になったのでしょうか?例えば、風邪をひいて内科に行って、薬を飲み、休んで治ったとします。そうすれば、元の状態になったと言えます。免疫的には、逆に強化したと言ってもよいかもしれません。
しかし、歯科治療の多くは、元に戻ったというより、他の材料で補ったにすぎません。削れば削るほど、治療を行えば行うほど、間違いなく状態は悪くなります。参考までに以下の資料を見てみてください。
歯チャンネルより引用
治療する側とすれば悲しい現実ですが、平均して10年もつ治療はないのですね。もちろん、これは平均ですので、10年20年ともっている歯があってもおかしくはありません。
また、歯を抜歯するまでの平均治療回数は3~4回と言われています。つまり、4~5回目の処置は抜歯となります。
これらのことを考えると、いかに虫歯を作らず、治療の介入年齢を押し上げれるかが、将来、歯がどれだけ残せれるかのポイントになると考えます。ある友人が「予防に勝る歯科治療はない」と言っていましたが、私もまさに、その通りだと思います。