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しっかりと考えた上で矯正をしましょう

- 2012年4月号 -

矯正の治療途中で何らかの原因で、前の医院に通院しなくなり、引き続きの診療を求めて来院される患者さんがいます。

当院で1から診療をしていくと、これまでの経緯等がいっさいわからない状態で始めることとなります。

前医の所で診療した方がメリットが多いため、そういった場合は前医院での診療を勧めることも少なくありません。

また、料金面でも、途中まで矯正が進んでいるから、残りの料金で・・というわけには、残念ながらいきません。

 

これは、何も矯正に限った事ではありません。一般的な歯科治療に関しても同様なことが言えるのですが、その歯の経過等を知っている先生が治療を行っていった方が、はるかに効率的で理にかなった治療をおこなえることが少なくありません。

特に、今回あげたような矯正治療に関しては、かなり長期の治療となるため、その先生がどこにゴールを設定し、どのように仕上げるつもりだったのかわからない状態で手を出すことになります。

確かに、矯正を行っていた先生が歯科医院を閉めてしまった、急にお亡くなりになった等の理由の場合、しょうがない場合もありますので、前医院に連絡等をとらしていただいた後、治療を引き続いておこなうこともありますが。

 

また、当院でもいらっしゃったのですが、矯正というのは基本的に1カ月に1回程度の調整を行います。1カ月で歯を動かせる限界は数mmですし、歯を動かす前に、歯を動かせるように準備するために動かす必要があり(ややこしいですがレべリングと言います)、患者さんにとってはあまり変化がない、もしくは咬み合わせが一時的にもっと悪化したように見える時期もあります。

そこで、変化がないからいいだろうと勝手に解釈され、半年後にふらっと予約が入って、処置を開始しても、患者さんの目にはあまり変化はなくても、こちらからすると大きな問題点を作っていたり、逆に悪化させている例もあります。

 

特に矯正のように数年かかる治療に関しては、実際に治療を行われる先生と十分に検討していただいた結果、治療を始めていただきたいと思います。

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