奥歯のかみ合わせが無いと高血圧のリスクが上昇
- 2025年9月号 -
日本人75歳以上の約70%が高血圧と言われているそうです。
そんな高血圧と口腔内の状態に関する調査結果が載っていたため引用してみました。
兵庫医科大学と新潟大学大学院医歯学総合研究科、兵庫県丹波篠山市との共同研究により、丹波篠山市内の高齢者894人を対象に血圧・口腔内の状態・食事摂取量・その他の健康状態を調査。
その結果、高血圧と関係がある因子として、年齢・BMI・奥歯のかみ合わせ・摂取するNa/K比が検出された。
特に奥歯でのかみ合わせを失った高齢者に関しては、高血圧のオッズ比が1.72と優位に高いことがわかった。
今回の調査により食べ物をかみ砕く能力は、高血圧に対してきわめて重要な要素であることが示唆されました。
また、歯科分野のみでいえば奥歯のかみ合わせが無くなると残った歯への負担が大きくなり、残存する歯の寿命も明らかに短くなります。
つまり、奥歯のかみ合わせの喪失は、他の奥歯だけでなく前歯を含めた全体的な歯の喪失にもつながります。
何よりも大切なのは歯を失わないようにしっかりと予防を行い、万が一、歯を失ってもその段階で適切に治療を行うことが全身の健康にとっても大切なことだと思います。