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入れ歯の清掃も大切です

- 2021年9月号 -

「入院患者および要介護の方において口腔ケアが誤嚥性肺炎の予防のために重要である」

これは多くの研究で明らかにされており、歯科に限らず医科および介護の分野でも広く認知されています。

 

しかし、上記で示したように研究の多くは入院患者や要介護者において示されたもので、施設を利用していない高齢者の方におけるデータはほとんどなかったようです。

 

そんな中、東北大学大学院歯学研究科国際歯科保健学分野の研究グループが、施設を利用していない65歳以上の地域在住の高齢者約7万人を対象に行った調査結果が示されていました。

 

入れ歯を毎日清掃する人に比べ、毎日清掃しない人では肺炎リスクが1.3

これを75歳以上の人に限ると肺炎リスクが1.6にまで達することが示されました。

 

これは入れ歯に限ったことではなく、口腔清掃状態が不良な場合も誤嚥性肺炎のリスクは確実に上がります。

特に入れ歯は樹脂からできており、歯よりもプラーク(ばい菌)の付着は多くなります。

 

口腔清掃状態を清潔に保つことが誤嚥性肺炎の発症を減らしていくことにつながります。入れ歯の方は残った歯のブラッシングだけでなく、頑張って入れ歯の清掃も行いましょう。

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