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「昆布だし」のうまみで唾液分泌

- 2020年11月号 -

統計を見ると近年、味覚障害を訴える患者は増加傾向にあるようです。

 

その治療の一つとして、東北大学大学院歯学研究科の笹野教授が「うま味」のもつ唾液分泌促進作用を活用した方法を報告しています。

 

味覚障害の理由は複数ありますが、その一つとしてドライマウスがあげられます。

ドライマウスとは唾液の分泌量の低下により口が乾燥した状態を言います。唾液の働きが弱くなるため、味覚障害以外にも虫歯や歯周病、舌痛症などの様々な要因の一つとなりえます。

 

大きな唾液腺以外に、口の中には小唾液腺と呼ばれる唾液を作る腺が粘膜全体に分布しています。

味覚は舌の味蕾細胞で感じとり、小唾液腺からの唾液はこの味蕾細胞を保護する働きがあります。

唾液分泌と味覚との関係を調べたところ、5大基本味のうち酸味とうま味が唾液分泌を増加させ、特にうま味の効果は持続性があることが分かったそうです。

 

そのため上記の先生は独自の治療法として、500mlに昆布40gを一晩浸してとった「だし」による治療を開発しました。

 

お湯ではなく水を使う事でとろみがつき、保湿効果も生まれるそうです。

方法は、上記の方法でとった「だし」を1日約10回、口の乾燥を感じた時に口の中に30秒間ためてからすすぐ(飲んでも良い)だけです。

それにより約2週間ぐらいで唾液分泌の改善が実感できると上記の先生は報告しています。

 

ドライマウスの患者には、うがいが逆効果になることがあります。

水でうがいをすると唾液を洗い流してしまい、直後は潤うのですが、その後、逆に口腔内の乾燥がひどくなります。

そのため人工唾液を含む方法もあります。しかし、私も人工唾液を含んだことがありますが、ネッチョリしていて私は合いませんでした。

 

今回の方法であれば、水とは違い保湿効果があり、また「うま味」成分により唾液の分泌自体が促進されれば、かなり良い方法なのではと感じます。

 

仮に合わなくても、害はありませんので、思い当たる方は一度試してみてはいかがでしょうか?

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