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咬合違和感症候群

- 2018年11月号 -

一般の方はもちろんのこと、実は歯科医師でもあまり聞かない病名「咬合違和感症候群」についての記事を見つけたので、取り上げてみました。

 

咬合違和感症候群(以下ODSと略します)とは、咬み合せ自体に医学的な問題はなく、ストレスなどの心理的な要因で咬み合せに強い違和感を感じる症候群です。

 

ODSが厄介なのは、原因となるストレスなど心理的原因の解消によってのみ症状が改善され、歯科的な咬み合せ等の治療では改善しないばかりか、むしろ悪化することが多いところです。

つまりこのような場合は、歯科治療を行ってはいけないという事になります。

咬み合せの調整により改善する患者なのか、ODS患者なのか、この見極めが難しく、これまで定量的に診断する方法がありませんでした。

 

今回、明治大学理工学部電気電子生命学科と神奈川歯科大学大学院歯学研究科の共同研究により、脳活動から咬み合せの違和感を脳の活動を計測する近赤外分光法により可視化し、ODSかを高い精度で診断できるようになったそうです。

 

いままで診断する方法がなかったものが、目で見て分かるようになったというのは非常にありがたい事です。

 

残念ながら一般の歯科医院などでできるものではありません。

また、まだ共同研究の段階ですから、実際に臨床応用を開始しているかわわかりませんが、どこの歯科医院に行っても、もしくは大学病院などに行っても、咬み合せの違和感が改善できないという方は上記の大学に確認していてもいいのかもしれません。

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