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お口ぽかん

- 2022年7月号 -

コロナの影響で今はほとんどの方がマスクをしています。(まとめて書いているためこの文章がHPに載るころには治まっていることを願っています)

 

しかし、それ以前から外でたまたま見かけた子供がお口を「ぽかーん」と開けている頻度が多くなってきているように感じていました。

 

実際、保険診療でも小児口腔機能管理料と小児口唇閉鎖力検査などが新設され、こういった口腔機能に関して対応が少しずつ取り込まれてきたことを考えると、私の思い過ごしではなかったと思っています。

 

そんな中、「お口ぽかん」に関する調査結果を見つけたので今回記載しました。

 

新潟大学など3つの大学が共同で、小児歯科を受診した3~12歳児3399人を対象に「お口ぽかん」に関する大規模調査を行いました。
その結果、30.7%が口をぽかんと開ける習癖を有しており、年齢とともに増加する傾向が示されました。

 

個人的にはこの数値は今後もっと増加、しかもこれから数年は急激に増加すると考えています。
最初に記載したように、コロナの影響でマスクをする時間が圧倒的に増えています。その結果、息苦しさからマスク内で口を開けて呼吸する(口呼吸)する癖がついてしまうことは容易に想像できるからです。

 

「お口ぽかん」の癖により上の前歯が前方に傾斜したり、奥歯の幅が狭くなったりと歯並びに影響を及ぼし、その結果、顎顔面の成長と発達に影響を及ぼす可能性があります。

 

現在では矯正専門医院などで行われている口腔筋機能療法(MFT)を一般歯科医院でも行うようになっていく日も近いかもしれません。

 
 
 

口腔筋機能療法(MFT):口唇や舌・頬などの口腔顔面筋のトレーニングを通して発音や咀嚼などの機能時や安静時の舌や唇の位置の改善、また呼吸などの口腔機能の改善を図るもの

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