トピックス一覧 topics

すごいインプラント!

- 2013年4月号 -

インプラント症例の本を読んでいた時に、ある患者のインプラントを思い出しました。

 

それは、なんとブローネンマルク先生が行ったというインプラントでした。

 

なかなか一般の方には、伝わりにくい事と思いますが、インプラントを行う先生からすれば、「なに!それはすごい。私も見てみたい」となるものです。

例えて言うならば、王貞治が使っていたバット、中田がはいていたスパイク・・そんな感じでしょうか?

 

ブローネンマルク先生は、インプラントの開発者で、元々は歯科ではなく、確か整形外科の先生だったと思います。彼は、骨折患者の治療で固定するために用いたチタンが骨と結合する事を見つけ、インプラントを開発しました。

 

そのブローネンマルク先生自身が行ったインプラントとなれば、私たちからすればめったにお目にかかれるものではなく、とても興味深く見させていただきました。

 

レントゲンを見ると、「なんだこりゃ・・・すごい・・」というインプラントでした。

現在の様々に改良されたインプラントになる前のものですし、ブローネンマルク先生自身が整形の先生であったこともあると思うのですが、私では考えられないぐらい長いインプラントがあらゆる方向に向いていました。

 

かなり年数も経っていましたし、一部問題も出てきたようで、当時、ブローネンマルク先生の手術に入った助手や見学に入った先生方に相談に行ったが、結果としてうまくいかなかったようです。相談に行かれた先生達も名前を聞くと、今では日本のインプラント界における第一人者と言ってよい方ばかりのようです。

 

なにせ、そんな先生たちが困ってしまう症例ですから、当然、一般の歯科医では手が出せない状態です。

当然、私が勤務していたその医院ではインプラントのメーカーが違うこともあり対応できず、他を紹介したという経緯がありました。

 

それにしても、すごいインプラントでした。

  • インプラント・審美歯科・矯正歯科 Q&A