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すごいぞ!セレック

- 2013年7月号 -

当院のコンセプトや私の考えとは大きく異なるので、決して導入することはありませんが、見ていると「かっこいいなぁ・・」と子供のような感想を口にしてしまう機会があります。

 

その名も「セレック」

 

どういったものかといいますと、歯を削って形を整えたのち、それを3Dのスキャナーで取り込みます。その画像データーをもとに、セラミックのブロックを削り出してセラミックの詰め物を作ってしまうのです。

 

利点も多く、

・型をとらなくて良い

・短時間(とはいえ数時間)でできるため、その日のうちに装着可能

そして何より、削りだしている姿が機械によりセラミックがくるくる回転し、削られ、形を成していく姿が・・・・かっこいいのです。

 

昔、デンタルショーという歯科器材の展示会でセレックの前で見とれていた私です。

 

今やセレックもかなり進歩して、最初の頃のセレックとは比べられないぐらいになってきました。初期のものは、勤務医時代に見ましたがかっこいいけど、仕上がりは・・・という状態でした。

 

今のセレックはだいぶ進歩し、また、おおもとのセラミックのブロックも様々なものが出てきました。

 

ただ、我々からすると、やはり技工士さんが手で製作したものの方がはるかに審美面が高いのをしっているのです。

 

実は、セレックを入れている先生も、多くの先生がそのことは認めており、ただ、白い歯が安く入れられるという点において優れているとおっしゃっていました。

もしくは、前歯などに利用する場合は、全部、セレックにして、今の歯に色を合わせるのではなく、かぶせもので全部統一するという恐ろしい発言をした先生もいましたが・・。

 

以前、ある先生が以下のような発言をしていました。

「これからの歯科医院は大きく2つに分かれる。セレックのように安くても早くて白ければ良いという治療を行う医院と、料金はかかるが時間と手間をかけて審美等を追及する医院との2つに。

どちらが良い悪いという問題ではなく、院長がどのように考えるかによってかわってくるし、患者自体も同じ考えを持った医院によっていくことになるだろう」と。

 

当院はあくまで後者の医院を目指して治療を行ってきたつもりです。

 

それにしても、先日、最新歯科治療という形でセレックが紹介されていましたが、あの番組でつけられていたセレックのセラミックは・・・・。

いくらなんでももう少しマシな症例があっただろうに・・・と、思いながら見ていたら、後日、材料屋さん(歯科医院に材料を売る業者さん)も同じ感想を持っていました。

あの番組を見た方、本来ならもう少しきれいにできると思いますよ。

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