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独身男性の寿命は短いは本当か?

- 2026年8月号 -

独身男性の寿命は短いは本当か?

 

「67.2歳で未婚男性の半分は亡くなっている」

「未婚男性の寿命は結婚している男性よりも14年以上も短い」

こんな文章をみたことはないでしょうか。

 

そしてそのコメントのもとになっている記事として以下のような文章を見つけました。

 

令和4年簡易生命表(厚労省)では、男性の平均寿命はおよそ81歳となっています。その年齢はみなさんの寿命の共通認識だと思うのですが、未婚男性の死亡年齢の中央値は67.2歳として刻まれています(参考:荒川和久「『いのち短かし、恋せぬおとこ』未婚男性の死亡年齢中央値だけが異常に低い件」/YAHOO!ニュース)。未婚男性は飛びぬけて死ぬのが早いのです。

(ネットより引用)

 

普段なら「へぇ~、そうなんだ」ぐらいで流す内容ですが、学会帰りの電車の中、特にやる事がない私は気になったことがあり良い時間つぶしが出来たと少し調べてみました。

 

厚労省のデータを使用しているとなると、なんとなく納得してしまいそうになります。しかし、この文章を読んだ時に私の中で大きな疑問が生じました。

 

「なぜ、一方では平均寿命を使用し、一方では中央値を使用しているのだろう?」

 

大元の本?記事?ではひょっとしたら共に中央値もしくは平均値で比較しているのかもしれません。

しかし、私が読んだこの記事の文章では平均寿命(平均値)と中央値で比べています。

 

平均値と中央値、似たような印象を受けますが異なる数値です。

どちらが正しいとか適切という話をしているのではなく、私が気になったのはなぜ平均寿命(平均値)を使用したのならもう一方の数値も平均寿命を使用しなかったのだろうか?ということです。
私達の分野でも論文などで注意して読まないと言葉のマジックにかかってしまい、誤った理解をすることも多くありますので、自然とこのようなことが気になってしまいます。

 

この点をもう少し調べてみると、おそらく同じような疑問点をもって調べた方の以下のような文章を見つけられました。

 

人口学では、母集団の年齢分布を考慮した上で、配偶関係別の寿命を求める方法が確立されている。最新の論文に基づき、2020年の統計を用いると、65歳以降の未婚男性の平均死亡年齢は81.79歳、既婚(有配偶・離別・死別のいずれか)男性は85.16歳で、その差は3.37年にとどまる。

(ネットより引用)

 

これを見ると確かに独身男性の寿命の方が短いと考えますが、最初の記事のように驚くほどの差ではないように思います。

 

ひょっとすると既婚男性と独身男性の中央値で比べると最初の記事のように大きな差があるのかもしれません。(すいません、それは調べていないです)。

私は独身男性の寿命が極端に短いと記載されていることに疑問を感じ調べたのではありません。比較している基準が異なることに疑問を感じたわけです。

 

近年、ネットの発達により様々な情報が飛び交うのと同時に、エビデンスやファクトチェックなどという言葉も聞かれるようになりました。

しかし、自分の専門分野ではない事柄に関して、エビデンスを求めることはなかなか難しいことだなぁと少し調べてみて感じました。

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